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日本人は欧米諸国に比べて自己肯定感が低い傾向にある
幼少期のどのような「体験」がその後の成長に影響を及ぼすのか?
うな「体験」がその後の成長に影響を及ぼすのでしょうか?
文部科学省では、平成13年に出生した子供とその保護者を18年間追跡した約2万以上の調査データを用いて、初めてその関連性を分析し明らかにしました。これはとても興味深い報告です。
この「令和2年度青少年の体験活動に関する調査研究結果報告」※1 によると、小学生の頃に行った体験活動などの経験は、長期間経過しても、その後の成長に良い影響を与えていることが分かりました。体験活動が多い子ほど、自分を肯定的に捉え、積極性や外交的な資質が伸びる傾向があること、そして経験した内容(体験活動や読書、遊び、お手伝い)によって影響が見られる意識や時期が異なることから、子どもの健やかな成長を確かなものにしていくためには、1つの経験だけでなく、多様な経験をすることが必要と報告されています。
私たちが小さな頃は近所の空地や路地で、近所の異年齢の友達たちと外が暗くなるまで遊んだものでした。今は子どもの声がうるさいといった苦情で公園が廃止になるケースさえあります。子ども時代はあっという間
に過ぎていきます。未来の社会を担う大切な子どもたちが、自分に自信を持って健やかに成長できるよう、わたしたち大人は社会の一員として、子どもたちの成長を支える環境づくりを進めていく責任がありますね。
※1 文部科学省.「令和2 年度 青少年の体験活動に関する調査研究 報告パンフレット(概要)」
https://www.mext.go.jp/content/20210908-mxt_chisui01-100003338_1.pdf,(参照2023-7-31)
文部科学省.「令和2 年度 青少年の体験活動に関する調査研究 報告書(本文)」
https://www.mext.go.jp/content/20210908-mxt_chisui01-100003338_2.pdf,(参照2023-7-31)
謙遜はほどほどに、子育てはめいっぱいポジティブに
例えばアメリカでは、小さなころから母親が積極的に我が子の自慢をするのはよくある光景で、ことあるごとに「あなたは特別な存在よ。賢いし、成功するに間違いない」と褒めたりもします。産まれた時からポジティブなことばのシャワーを浴びていれば、自己肯定感の貯金は相当なものになりそうですね。
家の中でも外でも、子育てはめいっぱい褒める。これがスタンダートになれば、謙遜の美徳を備えていない無垢な子どもが傷つく心配もなく、きっと日本でも自己肯定感の強い自信を持った子どもが増えるはずです。
本記事画像著作者:pikisuperstar/出典:Freepik