目次
お金をかけなければいい教育はできないか?
お金がかかる最近の教育
子ども一人を育てるのにかかる費用は、一昔前とは比較にならないほど増えてきています。
その一方で、収入はなかなか増えないために多額の費用を教育にかけることは難しくなってきており、先々ますますその傾向は強くなりそうです。
お金をかけなければいい教育は出来ないように思ってしまいますが本当にそうでしょうか。
図書館を活用すれば、お金をかけずに理想の教育ができる
ジム・トレリースさんは著書「読み聞かせこの素晴らしい世界」の中で、「公共図書館があなたが一生かかって読む本を提供してくれています」と述べています。
図書館は知的な財産の宝庫のようなものと言えます。
注文をすれば希望の本を取り寄せてもくれますので、図書館を活用すればたいていのことは学ぶことが出来ます。
「近所のスーパーマーケットを我が家の倉庫だと思いましょう、そして必要なものは、必要なときに交換券(お金)を持っていけば、いつでも家に持って帰ることができると考えましょう」というユニークな考え方を本で読んだことがあります。
本も「図書館と言う我が家の書庫が方々にあって、いつでも持って帰って読むことが出来る」と考えるとよいでしょう。
身近に本がいっぱいある環境をつくってあげましょう
図鑑類や事典類は、買ってすぐ手に取れる所に置いてあげましょう
何かを知りたい、調べたいと思った時に、すぐ手にとって調べられるようにしておいてあげましょう。
子どもが何かに興味を持って知りたいと思った時にタイミングよくそのことを学ぶことが出来れば、学ぶ喜びや楽しさが味わえ、ますます知的好奇心が広がります。
子どもが知りたいと思ったことを、親と一緒に、あるいは子ども自身が本で調べたり、実物を見たりして学ぶやりかたが理想の学習法と言えるでしょう。
居間の子どもの目につく、すぐ手に取れるところに以下のような本を置いてあげるようにしましょう。
- 本格的な図鑑
- 冊子形式の薄い図鑑類
- 百科事典 国語辞典 英語辞典 電子辞書など
動物、魚、鳥、虫、乗り物、花や木、食べ物、地球や宇宙、地理、生活道具、英語など
上記図鑑類の簡略版、小型版、生き物の飼い方、花や野菜の栽培法など
家に図書館から借りている本が大量にある状態にしてあげましょう
本の読み聞かせや一人読みも、量が多いと驚くような効果が出てきます。
たくさんの本を読んであげたり、子どもが一人でたくさん本を読むためには、常に身近に本がたくさんあることが必要です。
そのために、図書館へ行くのを習慣にするといいですね。
図書館を利用するためには、時間は必要ですが、お金はかかりません。
せっかく無料で使える素晴らしい知識の宝庫ともいうべき図書館があるのですから、利用しないともったいないですね。
週1回キャリーバッグを持って図書館に行き、家族全員のカードを使って、借りられるだけの本を借りるようにしましょう。
どうすれば毎日大量の本を読んであげられるようになるでしょうか
読み聞かせの重要性を認識し、意欲を持続させる
乳幼児期に本の読み聞かせをしてあげることで、どんなにすごい効果があがるかがわかると、ぜひ熱心に読んであげようと思うものです。
まずは、幼いころに本をたくさん読んであげることが、子どもの将来に素晴らしい効果があることを認識して、自分自身の意欲を高めるようにしましょう。
子どもの明るい未来像を描いて、必ずそうなると信じれば、本当にそうなります。
今の時期から楽しい読み聞かせをいっぱいしてあげることによって、本が好きで、自主的に本を読む子、学ぶのが好きな子、楽しみながら豊富な知識や高い学力がつく子をイメージしましょう。
そんなことがありありイメージできて、子どもの明るい未来を信じることができれば、熱心に本を読んであげようという意欲がわいてくるでしょう。
目標を決める
本の読み聞かせも、「毎日ぜひ10冊読んであげよう」、「20冊読んであげよう」、「幼児のうちに1万冊読んであげよう」という明確な目標を決めることで毎日欠かさず実行できるようになります。
目標を決めてそれを紙に書いて目につくところに貼る、あるいは、今日読んであげようと思う本を10冊(20~30冊)目につくところに置いておき、読み聞かせが終わった本から片づけていって、後何冊残っているかわかるようにする方法も効果的です。
優先して時間を取る
これは貯金に似ています。余ったお金を貯金しようとしてもなかなか貯まらないものですが、給与天引き預金などにすれば、必ず貯まるものです。
子どもの相手をしてあげることを優先すると、その分しわ寄せが家事にきて、大変なこともあるでしょう。
しかし、こういうことをしてあげられるのも長い人生の中の一時期だけなので、「今しかない」と思って、子どもの相手をしてあげる時間を優先的に取るようにしましょう。
時間を決めて習慣にする
夜寝る前、お昼寝の前、朝起きてすぐ、朝食後すぐなど1日の中で本を読んであげる時間を決めて、それを習慣にするとよいでしょう。
1日のおおまかなタイムテーブル(予定表)を作って貼っておくのも効果的です。
子どもが本を持って来たときにすぐ応じてあげる
忙しい最中に本を持ってくると、つい後でねと言いたくなるものですが、読んで欲しくて持ってくる時が、最もよいタイミングですので極力手をとめて、応じてあげるようにしましょう。
また、子どもがどんどん本を持ってくるような環境づくりも大事です。
子どもの目につく、手の届くところに常にたくさん本があるようにしてあげましょう。
好きな本は常時そばにある、それ以外の本は飽きる前に新しい本と入れ替わっていたり、本のレベルが次第に上がっていっているような状態が理想的です。
1日何回も読んであげる
- 朝起きてすぐ
- 朝食後そのままテーブルに座って
- お昼寝の前
- お母さんの手が空いた時
- 外出先の空き時間
- 夕食後
- 夜寝る前
というように1日何度か読み聞かせの時間を取ってあげるやりかたです。
また、子どもがどんどん本を持ってくるような環境づくりも大事です。
時間の有効な活用法に「細切れに時間の活用」があります。
ちょっとした空き時間、たとえば電車に乗っている時、車に乗っていて、両親のどちらかが用事を済ませるために車を離れる時間、病院の待合室で待っている時間などです。
ある元気で活発な男の子のお母さんは、車に乗せてチャイルドシートのシートベルトをつけて、発車する前に数冊読み聞かせをしていると言われていました。
夜寝る前にたっぷり読んであげるために早く床につく
夜寝る前の時間は、どんなに元気で活発な子でも落ち着いてきますので本の読み聞かせには最適の時間です。
しかし、短時間で寝入ってしまうこともありますし、反対にだんだん目が輝いてきてなかなか寝ないということもあります。
親も早く寝かせて、やりたいことをしたい時もあり、この1冊でお終いにしようねと言って電気を消して寝かせてしまうようなこともあるでしょう。
夜寝る前は、たっぷり本を読んであげる絶好の機会ですので、「寝かしつけるついでに本も読んであげる」のではなく、「本をいっぱい読んであげる大事な時間」と位置付けて、できるだけ早く床に入り長い時間読んであげられるようにするとよいでしょう。
家族で協力して読んであげる
父親の場合、読み聞かせのしかたが母親とは違った楽しさがありますし、父と子が触れ合うとてもよい機会になります。
お兄ちゃんやお姉ちゃんに読んでもらうのも楽しいですし、お兄ちゃん、お姉ちゃんにとってもよい学習になります。
おじいちゃんおばあちゃんにとっても、孫への本の読み聞かせはとても楽しいことなので、その機会をできるだけ設けるといいですね。
遠く離れている場合は、スカイプやラインのビデオ通話などを使う方法もあります。
本記事画像著作者:brgfx/出典:Freepik