目次
楽しく学習できないのはなぜ?
子どもが楽しく学習できない時は、何が原因なのでしょうか。
- やっていることが難しい、量が多くて嫌になる
- やっていることが単調で飽きてきた。
やっていることに興味が持てないため、楽しさに欠ける - 親にやらされている感じがして、反発したくなる
- 学習しても叱られることが多く、ほめてもらえないので楽しくない
- 自分ひとり勉強しないといけないのが嫌だ
- 他にやりたいことがある
- コンディションがよくないために集中して学習できない
- なぜ学習する必要があるのか、その意味がわからない
やっていることが難しい量が多くて嫌になる
幼児の場合は、一般的にらくに出来ることは喜んでやりますが、少しでも難しいとすぐ嫌になる傾向があります。
また、いくら意欲的に集中して学習していても、集中力が途切れるととたんに出来なくなるようなことがよくあります。やっていることが難しくないか、量が多すぎないかは、細心の注意を払って見るようにしましょう。
十分な反復練習をして、ラクにできるようにする
たとえ出来ていても、時間がかかっている場合は、同じところを繰り返し学習して、らくらくできるようにしてから先に進めるようにしましょう。
幸い幼児は繰り返しが好きで、繰り返し繰り返しやることで能力が育つのが幼児の特徴です。
「繰り返しは幼児の本能的欲求」
「出来ることこそ繰り返すことが大事」
と言われています。
ヒントを与える、答えを教える
場合によっては、答えを教えて、それを書かせるようにしましょう。
「それでは勉強にならない」「考えさせることが大事だ」と思う人がいますが、特に幼児の場合は、「辛い勉強」にならないよう、「楽しい学習」になるようにしてあげることが大事です。
幼児の学習を順調に進める秘訣は「楽しく」「らくに」できるようにしてあげることです。
前もってできるようにしてから教材を学習する
幼児の学習を順調に進める秘訣の1つは、「前もって出来るようにしておいてから教材学習をする」ことです。
子どもが好きな遊びやゲーム性を持たせた学習をする、あるいは自然に目や耳から入って、いつの間にか覚えられるようにする方法です。
- 例:国語教材に出てくるお話を前もって、読み聞かせしておく
教材に「ももたろう」のお話が出てくるのがわかっていたら前もって「ももたろう」の本を読んでおいてあげると、教材学習をする時、楽しく興味を持って学習できます。
また読み聞かせしておいてもらうことで、理解も深まっているので、らくに学習が進みます。
- 例:たしざんの歌とたしざんカードで、たしざんを学習しておく
幼児は見たり聞いたりしたことを、写真を撮ったり、録音したりするように丸ごと覚える能力があります。
たしざんなども歌やカードで学習すると、らくに楽しく覚えられます。こういう補助指導で出来るようになっていれば、教材学習がとてもらくに進みます。
常に腹8八分、子どもがやめたくなる前にやめる
「常に腹8 分で、子どもがやめたくなる前にやめる」というのが大事な原則です。
5枚を5分間で出来た子が、それに続く5枚は30分かかってしまうようなことがあります。
一般的に小さい子ほど、集中できる時間は短いものです。
1種類の量は少なく、いろんな種類の教材を学習する
まだまとまった時間集中できない場合は、いろいろな種類の教材を少しずつ取り混ぜて学習するとうまくいきます。
1日に何回も学習する
1回5分~10分の学習を、朝1回、日中に1回、夕食後に1 回するようなやりかたです。
やっていることが単調で飽きてきた
やっていることに興味が持てないため、楽しさに欠ける
ゲーム性を持たせて楽しく学習できるようにする
時間を計ってあげて、こんどは○分で出来るかなと言って挑戦させると、がぜん張り切って取り組むことがあります。
キッチンタイマーや砂時計などを使うとよいでしょう。
表に時間を記録してあげて、繰り返すごとに時間が短縮されたりミスの数が減るのが目に見えるようにしてあげるのも効果的です。
また、親と競争するのも喜びます。
- 同じ教材を親もやって、1枚をどちらが速く終わらせられるか競争する
- 子どもの1回分の学習と、親の皿洗いなどの家事とどちらが先に終わるかなどの競争する
飽きてきたら他のもので学習して気分を変える
- 例:文字や文章読みの学習
好きな絵本を読んだり、かるたやカードで遊びながら文字読みや文章読みができるようにする - たしざんの学習
たしざんの歌とカードを使った学習
こういう補助指導は、飽きてきた時に教材にかわるものとして学習する方法と、事前に補助指導によって前もってできるようにしておいて、教材をそれほど繰り返さなくてもよいようにする方法とがあります。
ご褒美を用意する
大人も、何かに意欲的に取り組み続けられるようにするには、自分で自分にご褒美を用意するとよいと言われています。
この仕事が終わったら、コーヒーを飲んでリラックスタイムを持とうとか、これが達成できたら、欲しかったものを買おう等・・・
子どもも同様で、目指す検定試験に合格したらお祝いの品が買ってもらえる、1教材終了するごとに、お祝いがしてもらえる、学習が終わったら好きなDVDが見られる・・・
などのご褒美があれば、いい励みになりますね。
多湖輝元千葉大学教授は、著書の中で「好きなテレビ番組の1時間前は一番意欲的に学習できる時間帯である」と言っています。
本記事画像著作者:brgfx/出典:Freepik