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一生の貴重な財産になる高い読書力を育てましょう
幼児期の知育の最優先目標は、本が好きでひとりで本を読む子に育てること
この読本では本をよく読む子に育てておけば、学校時代や大人になってからどういうよいことがあるかを考えてみました。
子ども時代から高い読書力をつけておいてあげれば、一生の貴重な財産になります。
早い時期から本を読み始める子は、楽しく本を読んでいるだけで高い読解力と速読力が育ちます。
幼児期からの働きかけで、本をよく読む子に育てましょう。
本をよく読む人に育てるとどういうよいことがあるでしょうか
学校生活
- ひとりでする勉強は本などを読むことが中心になります。
本をよく読む子は学校の勉強がラクに楽しくできます。
読解力が高く速読力のある子は短時間の勉強で、よくできるようになります。
2. 楽しみながら豊富な知識・学力がつくという理想的な学習ができる
- 学習は本人が楽しく自主的に取り組むことが大事ですが、本をよく読む子は、自分が読みたい本を楽しんで読んでいるうちに豊富な知識や学力がつくという理想的な学習ができます。
3. 入学試験や就職にも有利
- 大学入試などでは、難しい長文を短時間に読み取る能力が要求されます。
読書で高い読解力と速読力がついていると入試などにも有利です。
また就職試験などでも、高い学力・豊富な知識や一般常識、教養などがあれば有利になるでしょう。
仕事
- 仕事のスキルを高めていくための学習にも読書は最適の方法です。
あるキリスト教の牧師さんが初めて教会に派遣されて、日曜礼拝の後、説教を始めた時の話です。
「今度の先生は話がへただ」と言われて、次第に教会に来る人が少なくなってきました。悩んだこの牧師さん、話がへたと言われるのなら、話し方の勉強をしようと思い、話し方の本を買ってきて勉強されました。
その結果、次第に話が上手になって人気が出てきて、教会にどんどん多くの人が来てくれるようになったそうです。
このように仕事で悩んだり、問題に直面したり、よりよい仕事をする方法を知りたい時などに、本を読むことで解決策が見つかったり、仕事のスキルアップの方法を学んだりすることが出来るでしょう。
2. 専門知識や最新情報も読書力が高ければ、容易に身につく
- 専門的な仕事の場合、専門知識を高めたり、最新情報を知っておくために、常に学び続ける必要があります。
また世の中は知識社会に変わりつつあり、人一倍勉強していないと、仕事で成果をあげることができず、職を失う恐れもあります。
ある自動車会社でエンジンの開発部門に配属された新入社員の話です。新型エンジンの開発で、この人が担当している部分に問題があってエンジンが壊れてしまうということが起こりました。その原因は部品として使っているゴムに問題があることがわかりました。
しかしこの人は工学部機械科出身でゴムについては素人です。
そこで、この人はゴムの専門書を読んで猛勉強し、短期間で専門知識を身につけて問題を解決し、見事画期的な新型エンジンが完成したそうです。
このように読書力があり、高い読解力や速読力があれば、短期間で専門的な知識を身につけることもできます。
3. 一流の人物は大変な読書家
- 一流の人物と言われる人や、成功者はみんな大変な読書家です。
一流の域に達するには勉強が必要で、そのもっともよい方法が大量の本を読むことだからでしょう。
子育て
- 子どもの発達・心理
- 効果的な指導法
- 上手な子どもへの接し方
子育てはとても大事でやりがいのある仕事ですが、人はみな子どもが生まれたら親になるわけで、親になるための訓練や研修や試験があるわけではありません。
みんな手探りで子育てをし、ようやく上手になった頃には子育ては終わりになることが多いようです。
しかし、子育てはちょっと子どもの心理や発達や上手な接し方を知っているだけで、うまくいくことも多く、そうなれば子育てが楽しくなります。
私生活
1. 健康を維持する
- 専門的な勉強までしなくても、病気になる原因や予防策を少し知っておくだけでも、健康を維持するうえで役にたつものです。
幸せな人生を送るために必要な条件の筆頭は「健康」だと思います。
現代は有害な食品、電磁波や環境汚染などにあふれており、普通に暮らしていても、重大な病気になる危険性があります。そのため、強い危機感を持って、そのための対策を講じることが大事な時代です。
読書はその必要性を強く感じて適切な対策を知るうえで、最も有効な方法のひとつです。
2. まわりの人とよい人間関係を築く
- 幸せな人生を生きるうえで、まわりの人とよい人間関係を築くことも大事なことですね。
上手な人付き合いの方法も本で学べることは多く、あの古典的名著と言われる、デール・カーネギーの「人を動かす」1冊を読んで実行するだけでも、驚くほど人間関係がうまくいくものです。
3. 安心して暮らせる経済力を持つ
- お金のことも本で学べることは多く、お金の貯め方、増やし方守り方などを知っておけば、将来おこる可能性が高いと言われている経済危機やハイパーインフレに備えることができます。
4. 教養を身につける
- 高い教養があれば、人生が豊かで味わい深いものになるでしょう。
またどんな人とも胸を張ってつき合っていけます。それに本をよく読んでいる人は話題が豊富で会って話していても楽しいものです。
5. 楽しい趣味を持つ
- 熱中できる趣味があれば、生活が楽しいものになり、それが楽しみで頑張りがきくし、よいリフレッシュにもなりますね。
趣味をより深いレベルで楽しむためにも、本が役立つものです。
私の父は村役場の職員でした。お昼休みに同僚とよく囲碁をしていました。そこへ村営の診療所のお医者さんが来られて「面白そうですね。教えてくださいよ」と言われたので、みんなで手ほどきをしたそうです。そうしたらその先生、これは面白いと思われて、次々囲碁の本を買ってきて熱心に研究されました。
その結果あっという間に上達されて、誰も歯が立たなくなったということを父から聞いて、憧れを感じたものです。
私の趣味の一つはスキーですが、スキーは限られた期間、わずかな時間しかできません。
「スキーは畳の上の練習が大事」と言われていますが、シーズンオフからスキーの本を読んで研究したので、より深いレベルでスキーを楽しめたと思います。
6. 未来を予測し、その備えをする
- これからの時代は、世の中が激変すると言われています。
たとえば今ある仕事の多くが、コンピューターにとって代わられたり、発展途上国に持っていかれて、職を失う人が激増すると言われています。
このような未来に起こることを予測して、その備えをすることは大事ですが、これも本で学ぶのが一番よい方法だと思います。
人生哲学・人生設計
- 生きる目的を知り、自分の人生哲学を持つ
- 「人生いかに生きるべきか」を考える
- 人生設計をして、人生計画を立てる
このようなことは、忙しい毎日の中ではなかなかできないものです。
また、自分で考えても答えが出ないことも多いでしょう。
これも本で学ぶのが一番よい方法で、その気になって探せば、こういうことを学べる本はいっぱいあります。
人格教育
公文式の創始者公文公会長は、「読書は最善の人格教育になる」と言われていました。
親は子どもに自分がお手本を見せたり、言って聞かせたりして人格教育を行うことになりますが、親にできることは限りがあります。
子どもが本を読み、読書を通じて、自分で道徳や守るべきルール、「人の生きる道」などを学び取っていくことが出来るというのも読書の素晴らしいところです。
読書は最高の娯楽・レクレーション
私たちが一生で経験できることは限られていますし、やりたくてもリスクがあってできないということもいっぱいあります。
「血わき肉躍る」という表現がありますが、本の世界なら、わくわくドキドキするような体験がいくらでもできます。
面白い本というのは、つい夜が更けるのも忘れて熱中して読んでしまいたくなるもので、こういう楽しい時間が持てるのも本の大きな魅力ですね。
読書は最良の学習法
自主的に取り組み、楽しみながら知識・学力がつく
自学・自習ができ、いつでもどこでも学べる
本はいつでもどこでも読めるのがよいところで、何かを学ぶためにどこかへ出かけていく必要がありません。
個人別・能力別学習法である
家にいながら専門家や世界の偉人から学べる
実際は会うことが出来ない偉い人や専門家、外国にいる人やもう亡くなっている人などに、時間・空間を超えて会って教えを受けることが出来ます。それも、好きな時に好きなだけできるのです。
経済的である
その本11冊が出来上がるまでの努力や苦労、そして学べることの価値を考えれば、11冊1010万円でも安いと言う人がいるくらいです。
また図書館を利用すればお金はかかりません。これからは教育にお金のかかる時代と言われていますが、本を読んで学ぶことが出来れば、お金をかけずに理想的な教育をすることも可能です。
読書ほど経済的な学習法はないと言ってよいでしょう。
一生の貴重な財産になる高い読解力を、幼児期からの働きかけで身につけて、本をよく読み、一生楽しみながら学べる子に育てましょう
本記事画像著作者:brgfx/出典:Freepik